中間納付が多かった場合の「消費税の還付申告に関する明細書」の提出義務について

消費税が還付の場合に、よく、役所から「還付申告の明細書出してね」と電話をいただきます。
課税期間全体としては納付税額が発生しているものの、たまたま当該課税期間において中間納付分が多かった場合に還付されるケースがよくあります。
こんな場合でも、還付申告の明細の提出を求められるのですが、結論を言うと、提出する必要はありません。

「消費税の還付申告に関する明細書」の記載要領によると、
「Ⅰ 使用目的等  この明細書は、事業者が、控除付属還付税額のある消費税及び地方消費税の還付申告書(一般用)を提出する場合に添付して提出してください(規則22③)。」
とあります。

さて、条文です。

■消費税法46条
 事業者(第9条第1項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)は、その課税期間分の消費税につき前条第1項第5号又は第7号に掲げる金額がある場合には、同項ただし書の規定により申告書を提出すべき義務がない場合においても、第52条第1項又は第53条第1項の規定による還付を受けるため、前条第1項各号に掲げる事項を記載した申告書を税務署長に提出することができる。
3  第1項の規定による申告書には、財務省令で定めるところにより、当該課税期間中の資産の譲渡等の対価の額及び課税仕入れ等の税額の明細その他の事項を記載した書類を添付しなければならない。

なんと、提出することが「できる」なのですね!!

消費税法46条1項本文中の「前条(※45条のことです)第1項第7号に掲げる金額」というのが、ここで問題にしている、たまたま中間納付分が多かった場合の還付金額のことです。
で、そうすると、3項で、やはり還付申告に関する明細書の提出義務があるように見えるのですが、46条3項でさすところの「財務省令」とは、

■消費税法施行規則22条
3 法第45条第1項第5号に掲げる不足額の記載のある前項に規定する申告書を提出する者は、同項に規定する書類のほか、次に掲げる事項を記載した書類を当該申告書に添付しなければならない。
(以下省略)

つまり、施行規則22条3項が「消費税の還付申告に関する明細書」のことなのですが、「法第45条第1項第5号」の申告書を出す場合のことを言っているのであって、45条7項はスルーされています。

ということで、課税期間全体としては納付税額が発生しているものの、たまたま当該課税期間において中間納付分が多かった場合に還付されるケースには「消費税の還付申告に関する明細書」の提出はしません。

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